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会議の生産性を高める準備と心構え【P.G.C.D.のミーティングWay】

会社員の方にとって、効率的な会議の進め方は永遠のテーマかもしれません。世の中にはさまざまな考え方がありますが、僕は「会議=コスト」だと思っています。大人数の会議ほど、時間的にも金銭的にもコストがかかるのですから、それだけ多くの成果を出さなくてはならないのです。ところが、人数とコストを掛け合わせて考えている人がどれくらいいるでしょうか。

P.G.C.D.では、会議に参加した人たちの時間の浪費を避けるために、さまざまな工夫と行動指針を掲げています。今回は、僕たちのミーティングWayについて、背景と具体例を2回に分けてお伝えします。

僕たちの時間は、お客様からいただいている

前回、僕たちの経営哲学「3つの愛」について説明した。僕たちは心から愛している商品のために、限りある命の時間を使う。その時間を使えるのは、給料が支払われているから。そしてその給料は、お客様からいただいた売上から出ているものだ。つまり、僕たちはお客様から、時間とお金をいただいていることになる。

このように考えると、僕たちはお客様から大切な時間を預かり、会社や商品をよりよくするために活動を重ねていることになる。貴重な時間を最大限活用するために、「時間=コスト」という意識は欠かせない。一人あたり使える時間は限られているため、会議の参加者が増えるほど人的コストが増える。会議時間×参加人数×時間給に見合う成果を得なくてはならないが、ミーティングの質が下がると、思うような成果が得られなくなってしまう。

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効率的な成果を得られないのは、お客様からいただいたお金を有効に使っていないことになる。だからこそ、ひとりひとりの時間を有効に使うことがとても大切なのだ。

僕がこのように、社員ひとりひとりの時間を貴重だと考えるようになったのは、あるできごとがきっかけだった。

P.G.C.D.が営業電話の取次を禁止している理由

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僕の友人によると、P.G.C.D.は絶対に営業電話がつながらない会社だそうだ。なぜなら僕が、管理部に営業電話の取次を禁止しているから。それには2つ理由がある。

1つは、社員の時間を奪うことになるから。営業担当者と会う時間もミーティングであり、勤務時間から捻出される。その時間は、すべてお客様からいただいたお金によるものだ。その時間は、本当にお客様のためになるのだろうか。

もう1つ、人間は営業活動を受けたとき、横柄な態度を取りがちになる。過去には、営業へ来た人に対して、「聞いてやる」といった態度をとった社員がいた。あとから「いやあ、話を聞いたけど大したことなかったですよ」と偉そうに言う様子を見てげんなりした。営業活動を受けると、自分が偉くなったような感覚になるようだが、それは大きな勘違いだ。

もちろん、課題解決のために外部の助けが必要になる場合もある。ただ、その場合は自ら動くべきだ。課題意識をもち、情報収集をして、解決の糸口が得られそうな企業に自ら声をかける。そうすれば、横柄で受け身な態度ではなく自分から頭を下げ、「足を運んでくださってありがとうございます」と、謙虚で能動的な態度になるはずだ。あちらから来た営業に対応する場合と比較すると、得られる成果が全く違う。

僕はこのように、すべての時間を「お客様からいただいている貴重なもの」と考えている。だからこそ、時間を無駄にすることは我慢がならない。

これこそが、僕がミーティングの時間効率を大切にしている背景だ。以降で説明するミーティングWayは、お客様からいただいている時間を最大限有効に使うことに重きを置いている。

効率的な会議のために、万全な準備を

ミーティング時間を有効に使うために、まず必要なのは「準備」をすること。準備こそ最大の成果を生む。

これはあくまで僕のルーティンなので社員に強制するものではないが、僕は毎週日曜日に出社し、1週間の振り返りと今後について考える時間を設けている。この先の1週間、3ヵ月、6か月、1年のことを、毎週整理しているのだ。月曜日や火曜日など、週の初めには大切な会議が入ることが多い。日曜日にしっかりと準備をすることで、会議の時間が有効に使えるのだ。

また、社員には金曜日に週報を出してもらっている。1週間を振り返り、来週やるべきことに目を向ける。それが、来週の準備につながるのだ。

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参加者は自分のコンディションを整えておく

一方で、準備だけでも足りない。会議のパフォーマンスは、参加者のコンディションに大きく左右される。体調は万全か、睡眠はとれているか、お腹がいっぱい、あるいは空きすぎていないか……。

だからこそ、大事な会議はできるだけ午前中に済ませて眠くならない工夫をする。午後イチの場合には、ランチを遅らせるといった工夫も有効だろう。

準備とコンディションは、ミーティングをスタートする前の最低限の条件だと考えている。
僕たちは、仲間の命の時間を使って、愛するお客様、商品のために何ができるのか、常に考え続けている。次回は、ミーティングWayとして、実際に業務で使っているツールや、課題に対する考え方をお話ししたいと思う。

聞き手:栃尾江美
構成協力:ふじねまゆこ