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美しい髪を維持するために【キューティクルをダメージから守る方法】

オーガニックカラー専門店 Colorista(カラリスタ) 代表 宮口 博志×P.G.C.D.代表 野田 泰平[パート2]
パート1に引き続き、オーガニックカラー専門店Colorista(カラリスタ) 代表 宮口 博志さんから美しい髪を維持するためにできることを教えていただきます。髪が痛む原因は髪表面のタンパク質(キューティクル)を傷つける外的要因にあります。毛先まで健康的な髪を維持するために、今日からできることを実践してみましょう。

■対談参加者プロフィール
オーガニックカラー専門店 Colorista(カラリスタ) 代表
宮口 博志
2003年10年間のSHIMA Daikanyamaでの店長職を終え、恵比寿にヘアーサロン『Rockets』をオープン。
2023年白金高輪にオーガニックカラー専門店『Colorista』をオープン。

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株式会社 ペー・ジェー・セー・デー・ジャパン 代表取締役CEO
野田 泰平
1979年福岡県生まれ。2010年に株式会社P.G.C.D. JAPANを設立。「年齢を美しさに変える人」を増やすため、スキンケア・スカルプケアの商品を開発、販売。また、2019年にはホールディングス会社である株式会社JBI GROUPを設立。企業理念『Pay forward』を掲げ、“世界を幸せにする人を増やす”という使命のもと、サスティナブルな商品、サスティナブルな事業を創造し、社会と未来に貢献する。

キューティクルが髪の健康を左右する

野田泰平(以下、野田)
前回に引き続き、オーガニックカラー専門店 Colorista(カラリスタ)の宮口博志さんにお話をお聞きします。よろしくお願いします。
宮口博志(以下、宮口)
よろしくお願いします。
野田
オーガニックカラーを選ぶ方々がこだわるポイントの1つに、髪にダメージを与えたくない思いがあると伺いました。今回はさらに深掘りして、そもそも髪がダメージを受ける原因とプロセスについて教えていただけたらと思います。事前にパネルを用意しました。こちらについてお話いただけますか?

宮口
はい。前々回の対談で、髪の毛の一番外側にうろこ状のキューティクルがあるとお伝えしました。このキューティクルは、例えばブラッシング、ブロー、アイロンなどによって損傷します。そのダメージををうけたままにしていると、内側のたんぱく質(コルテックス)がどんどん流れ出して、髪の中身がスカスカな状態になってしまうんですね。
野田
骨粗しょう症のような状態になっていくんですね。
 
宮口
まさにそんな感じです。くしでとかすと途中で切れてしまうくらい弱くなってしまいます。これが一番よくあるダメージのパターンですね。
 
野田
キューティクルが壊れやすくなる、もしくは壊れる原因は何でしょうか?
宮口
一番は熱です。ドライヤーやアイロンで熱を使いますね。最近は若い方もアイロンを使う方が多いけれど、適切に使わないと熱を与えすぎてキューティクルが傷つきます。あとはブラシで髪がひっかかったとき。無理に引っ張ったりすると傷つきます。
こういった外的要因が、キューティクルを剥がしてしまうんですね。

髪にダメージを与える外的要因

ブロー、アイロンで使う「熱」

野田
最近は市販のコテで髪をカールさせたり、ストレートにしたり。気軽にヘアアレンジできる商品をよく見かけますね。反面、ネガティブな点もあるということでしょうか?
 
宮口
最近はストレートアイロンで無理にカールさせようとする方もいらっしゃるけれど、アイロンは120℃から180℃と高温で、プロの僕たちも気をつかいます。長時間、同じ場所を当て続けないように冷ましながら注意して施術しないとダメージが残ってしまう。特に毛先は気をつけなければ大変なことになっちゃいます。
野田
美容師のみなさんは国が認めた正しい知識とトレーニングを受けて施術しているけれど、お客様の多くはそういった知識が無いために、無意識に髪を傷めているかもしれませんね。
 
宮口
そうですね。ご家庭で注意するとすれば、アイロンを使うときは同じ位置で当て続けないこと。これは一番気をつけなくてはいけません。何回か分けて熱を逃す。あと、ぎゅっとプレスしすぎないほうが良いです。
 
野田
ご自宅でアイロンをされる方、お気をつけください。
 
宮口
髪の断面が丸い状態が一番キレイなストレートになるのですが、プレスすることで潰れてしまうこともあるんですね。おなじ位置で高熱を与えることでキューティクルも固まり、髪の毛が固くなります。すると折れやすくなり、質感も悪くなります。
 
野田
体と同じで、柔軟性って大事ですね。
 
宮口
美容室で行うストレートパーマはアイロンを使うのが主流ですが、下手な施術だと髪がカツラのような、のっぺりしたストレートになってしまうんですね。これでは、ストレートパーマ=傷むという感覚になってしまいますよね。
 
野田
一般の方がする技術としては、限界があるのかもしれませんね。

無理なブラッシング
野田
キューティクルにダメージを与える外的要因としてブラッシングがありましたけど、髪をとかす道具によってダメージは変わりますか?
 
宮口
くしやブラシの種類はそんなに差がないと思いますよ。ただ、使う順番は関係があるかもしれません。初めに、ある程度目の粗いくしでとかして、最後は目の細かいものを使う。ロングヘアーの方は絡んだ毛先から始めて最後に全体をとかすとか。最初から目の細かいブラシでとくと引っかかってしまうし、無理に引っ張って切れてしまうとそれもダメージになりますしね。
 
野田
なるほど。では、良いブラッシングの仕方やタイミングはありますか? 例えば、半乾きの髪でするブラッシングとドライヤーで乾かしながらのブラッシングに、何か違いはあるのでしょうか?
 
宮口
そこも違いは無いと思いますが……。シャンプーをするタイミングで違いはあると思っています。僕もよくサロンでご案内するのですが、夜、シャンプーとトリートメントした後に、コームでとかしてあげるとあまり絡みづらいです。逆に朝シャンプーする方は、シャンプーする前にとかしてあげると汚れも取れやすくなると思います。

頭皮の「油分」を除去する朝シャンプー

野田
朝シャンプーする人と、夜シャンプーする人で髪の違いはありますか?
 
宮口
大きな違いはないと思いますが、癖っ毛でボリュームの出やすい方に朝シャンプーはおすすめしません。夜、寝ている間に頭皮から油分が出ます。朝はその油分でボリュームが抑えられることがあるんですね。それをシャンプーで落としてしまうとバサバサになりやすいです。
 
野田
朝は自然な状態のほうがまとまりやすい方もいる、ということですね。

カット、カラー、セット……施術も髪を傷つける要因に
野田
キューティクルを傷つける外的要因として、熱、ブラッシングの他にもありますか?
 
宮口
良くも悪くも美容院でのパーマ、カラー、セットは外的要因になりますね(苦笑)。ヘアアレンジのなかには逆毛を立ててセットするものもありますし。美容院に行って何かすることも外的要因になります。
 
野田
なるほど。少し言いづらそうでしたね(笑)。
 
宮口
(笑)。カットすれば傷んだ部分がなくなりますが、パーマやカラーリングによる髪へのダメージはゼロではないので。トリートメントはダメージではないけれど、ブリーチで色を抜くことも、キューティクルにとってプラスになることではないですね。

髪をコーティングしてダメージを抑える

野田
一方で、キューティクルを守るために、ダメージを受けないために日常で意識したいことはありますか?
 
宮口
それはトリートメントやスタイリング剤。最近はオイル系でアウトバスのトリートメントをまめにすることが一番いいのではないでしょうか。
 
野田
つまり髪をコーティングしてあげるということですね。
 
僕、髪は爪と同じだと思っているんです。根本から先にいくほど古くなり栄養が届かなくなる。爪も食生活の崩れやストレスによって、歪んだり凸凹したりしますよね。そうなると切りたくなっちゃう。
 
髪も同じで、根本から離れるほどキューティクルも壊れていくから、その先を伸ばしづらくなったり、傷んだり、まとまらなかったり……。そんな髪を守るために、できる限り長くお付き合いするためには、キューティクルをしっかり守ることが、髪を伸ばすときに大事なポイントの1つなんでしょうね。
 
宮口
そうです。まさにそうです。
 
野田
ちなみに、日によって髪が乾燥することってありますよね。例えば水分を足してあげるなど、できることってありますか?
 
宮口
しいて言えば季節によって湿度が変わりますよね。髪も湿度の影響をすごく受けます。特に癖っ毛の人。日本人ってストレートヘアの印象が強いけれど、九割五分の方は何らかの癖がある。
 
なので、季節によってスタイリング剤を変えてみたり、保護するためにオイルを試してみたり、そういったことをしてみると良いと思います。湿度が高いときは重めのオイルで保護するとか。
 
野田
なるほど。ありがとうございます。キューティクルにダメージを与える「熱」と「外的要因」をできる限り軽減し、保護してあげることが髪を守ることにつながるのですね。勉強になりました。
 
宮口
ありがとうございます。

P.G.C.D.の新商品「オー ロジエ」のご紹介


野田
2023年3月31日に、P.G.C.D.から髪の乳液、「オー ロジエ」を発売しました。髪の乳液というと、あまり聞いたことがないコンセプトかもしれません。開発から発売まで5年を費やし、体への負担が少ないオーガニック素材を使い、ヨーロッパのオーガニック認証「COSMOS(コスモス)認証」を取得しました。

野田
「オー ロジエ」を使うことで、寝ている間に髪が受けたダメージを修復し、「そろそろ切らなくちゃ……」と思う髪質になるのをできる限り先に伸ばすことができます。シャンプーした後、半乾きの髪になじませブローします。そのまま就寝し目覚めたとき、朝日を浴びた髪のツヤと手触りの違いに気づいていただけるはずです。
モニターのみなさまにお試しいただいたところ、「髪のまとまりが変わった」「美容室に行った後のようにツヤが出た」というお声をたくさんいただいています。鏡で自分の髪を見たときに、前向きで明るい気持ちになってもらえたら……。その思いを込めて作ったプロダクトです。ぜひ多くの方にお試しいただけたら嬉しいです。
次回パート3では、「髪内部の空洞化を防ぐ」ことについて、さらに詳しく伺っていきたいと思います。
執筆:ふじね まゆこ


【店舗情報】

Colorista(カラリスタ)
〒108-0072
東京都港区白金2-1-1パセオ三光坂208
https://colorista.jp/
P.G.C.D.のヘアケア
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